避雷針設置の前に正しい知識を身に付けよう

避雷針設置の工事にはどのくらいの期間が掛かるのか

避雷針設置の工事にはどのくらいの期間が掛かるのか 避雷針の設置工事を行う場合の施工期間は、建築物の規模や現場の状況によって異なります。
プラント工場におけるガスタンクの新設にともなって導入する場合には接地工事と建注工事の他にアース線の配線と接地抵抗の測定、窒素防爆工事などを行います。
これらの作業にかかる金額は400万円程度で、完成までに10日から14日ほど必要になります。
重油タンクの新設にともなって導入する場合は接地工事と支持管取り付け工事の他に、アース線の配線と接地抵抗の測定を行います。
これらの作業には120万円程度の費用が必要になり、完成までに1週間から10日ほどかかります。
古くなった給水塔を撤去する際に既に設けられていた避雷針を移設するには、古いものを撤去して新しいものを設置しアース線の配線と接地抵抗の測定を行います。
これらの作業に必要な費用は40万円ほどで、1週間ほどあれば完了させることができます。
避雷針の設置工事に必要な期間は現場の状況や工事の内容によって異なるため、正確な工期を知りたいのであれば工事会社に相談してみるとよいでしょう。

高い建物への避雷針の設置が建築基準法で義務付けられている理由

高い建物への避雷針の設置が建築基準法で義務付けられている理由 日本では建築基準法により、原則として20メートルを超える建物への避雷針の設置が義務付けられています。
これは、20メートルを超える建物に避雷針を設置しなければならないのは、雷が建物に直撃すると二次火災など甚大な被害につながる恐れがあることと、雷は特に高い場所に落ちやすいという性質があるためです。
そもそも雷が発生するするのは、地上で温められた湿った空気が上昇して氷の粒へと変化することから始まります。
そして、氷の粒は上昇とともに徐々に成長していきますが、ある一定まで成長すると今度は重力の力によって下降していきます。
すると、上昇してくる氷の粒と下降していく氷の粒がぶつかったり、こすれ合ったりすることにより発生するのが雷のもととなる静電気です。
また、雲の中ではプラスの電荷は上に、マイナスの電荷は下へと集まっていき、これに伴って地上では静電誘導作用によって地表面にプラスの電荷がたまります。
落雷はこの地表のプラス、上空のマイナスが引かれ合うことで発生するのですが、特に高い場所にはより多くのプラス電荷が集まりやすくなるので、他の場所よりも雷が落ちやすくなるというわけです。